ドラッカーの「プロフェッショナルの条件」を読んだ メモ

ドラッカーの「プロフェッショナルの条件」を読んだ。*1良い本だったのでまとめたメモ。後でも読めよ、自分。

次の時代は専門的知識が求められる

産業革命以降の百年で確かに機械や設備投資のおかげで資本が増えたが、次の百年の発展は知識の仕事への適用おかげであったと考えられる。
これまで、知識は人の頭の中にあるだけのものだったが、これからの時代は知識は行為に関わるものとなり、法律や物理学、コンピュータサイエンスなど、個々の専門的な知識が非常に大切になる。
そして、個々の人が持つ専門的な知識をまとめて、一人だけの場合よりも多くの生産性をあげるところが組織(会社)であり、既存の知識をいかに仕事に適用するかということがマネジメントである。

組織社会

"組織社会"では個々の知識労働者は4,5年ごとに新たな専門知識を仕入れる必要があり、体系的な学習のプロセスを一生続けることを要求する。
今日では人間の寿命に対して、組織の寿命が短かくなった。人は同じ職場で一生を過ごすことな少なくなった。組織がなくなったとき、また人が組織から離れたとき次に所属する組織に役立てることができるのは知識という資本である。
また、組織への忠誠心は報酬によってのみ得られるものではない。組織は知識労働者に対し、その知識を生かすための最高の機械を提供することによってのみ知識労働者を獲得できる。

生産性を高める

組織(会社)は成功してきた製品、方針、行動について、その延命を図るのではなく、計画的な廃棄を行わねばならない。
これまでの生産性の向上のための問い「いかにやるか」ではなく、知識労働者の生産性向上のためには「なぜやるか」を問わなければならない。知識労働者は自らの仕事を業績や貢献に結びつけるべく自らをマネジメントしなければならない「何が目的か。何を実現しようとしているか。なぜそれを行うか」を問うのである。このように仕事を定義しなおすことで、行う必要のない仕事をやめることができる。具体例はp.55
知識労働が次の3つのどの範疇に属しているかを把握することも重要である。

  • 純粋に質の仕事
  • 質とともに量も要求される仕事
  • 量でみることができる仕事

これらをはっきりすることで生産性を定義することができる。

知識労働者は自らが教えることによってもっとも良く学ぶことができる。そして自身の知識による生産物の利用者に対して何を知ってもらい何を理解してもらわねばならないかを徹底的に考えるべきである。

また、自ら現実の状況を変えようとしない限り日常業務に追われつづける。時間を管理するためには自分が費やしている時間をリアルタイムで記録することが良い。

成果を上げることができるひとは外交的な人もいれば内向的な人もいる。目立つ人もいれば何の特色もない人もいる。共通するのはただ成果を上げることのできるひとは「やるべきことをなしとげる」能力があるだけである。ピアノで言えば音階を正しく弾くことができるような能力だけで十分である。

組織と情報

組織では、情報に関して次のことをと問わなければならない。

  • いかなる業績と貢献が期待されているか
  • 何が責任か
  • 自分の行おうとしていることを組織内の誰が知り、理解すれば協力できるか
  • 組織内の誰にいかなる情報、知識、技術を求めるべきか
  • 誰が自分の情報、知識、技術を求めているか
  • 誰を支援すべきか
  • 誰に支援を求めるべきか

新たな組織や立場に移ったときに前の仕事をしてはならない。その組織、立場ではどのような業績と貢献が期待されているかが違うのである。

また、組織の中のリーダーとは、目標を定め、優先順位を決め、基準を定め、それを維持する者である。常に好かれなくとも、同意されなくてもいいが、リーダーの言うことは真摯さにという古くさいものに裏づけされた真意であると確信を持てなければならない。リーダーシップは賢さに支えられるものではなく、一貫性に支えられるものである。

自らの強み

自らの弱みは何も生み出さない。自らの強みを知ることが重要である。自らの強みについて知るにはフィードバック分析が役に立つ。何かをすることに決めたならば何を期待するかをただちに書きとめておくのである。これを繰りかえす。フィードバック分析をどう使うかはp113。


以上今後の自分にも言い聞かせたいメモというわけでドラッカーの「プロフェッショナルの条件」良い本だと思います。これを機に自分の怠惰な生活を改善し、生産性の高い生活をしたいものです。

*1:@fromdusktildownが勧めていたので